磯の童子

2008 磯上物釣行記
平成20年4月12日

どたばた

ドッカン!ドッカン!ドッカン!!

空爆を受けたかのように海面が爆発していた。


夜明け。作戦ミスは明らかだった。

事前の情報収集は完璧だった筈。

5時出港の長伸丸は我々3名だけを乗せて半島に向かって走っていた。
夜明け前の半島には1つのキャップライトの灯かりも点いていない。

釣り人は居ない。「釣れていない」情報は正しいのだ。

クロの活性はないだろう。他魚の動きも鈍いに違いない。

作戦は重めの仕掛けで深く入れて、イサキ、あわよくば大鯛を。
ラインはいつもより太めに巻き変えている。そして底物釣りの準備もしていた。

荷物が増えるのを嫌って、竿袋に常備の一部のロッド置いて来ていた。


※あまりにドタバタしていた為、瀬上で写真を撮るのをすっかり忘れていました。

今回の画像は下だけです。。

ウツボ

底物では餌取りのアタリは結構あった。

釣ったのはウツボ2匹。

美味いお魚なのだそうだ。

顔や色合いを見ると持って帰る度胸は無かった。


まずは上物からスタートする。

ガン玉を追加すれば、イサキ狙いに変更できる中途半端なクロ仕掛けを作った。

撒餌を打ちが始めるとハコフグが多い。結構、活性があるんぢゃ?

GO君がクロがいると騒いでいる。

うっそだ〜。私は信用していなかった。

ところが、撒餌を続けていると小魚の下にチラリチラリとクロが見え始めると、次第に数を増し、かなりの数が現れては消える。大きいのでキロは有るのではなかろうか。
撒餌がある程度の水深まで届くと出て来たり、出て来なかったり。
そしてクロは水平移動で撒餌を拾う状態である。

こんなクロは繊細な仕掛けでも付け餌を食わすのは難しい。
なのに、私の仕掛けと来たら・・・。
手の平サイズを一枚釣ったが、30分程でクロの姿は見えなくなった。

深場狙いに切り替えたが良い流れに変わっても刺し餌は残り続けた。

小魚の群れが回遊し、青物のボイルが近付いて来た。

F君はルアーロッドに持ち替えて早速ヒットさせた。
お魚の姿が横切った。デカイ!!ヒラマサだ!

ランディングのお手伝いに玉網を持ち、いつでも掬える位置についた。
もう一息の所で、一気に足元へ突っ込まれフックアウトしてしまった。

その後、三人三様、フカセ、深場釣り、底物釣り、青物ルアーと、瀬上をドタバタとロッドを持ち変える。

青物の回遊は頻繁にあり、釣り人は沖を気にして集中力を欠いていた。

午後3時を過ぎ、三人の釣果は朝マヅメに釣ったクロ1枚づつだけだった。

青物回遊の頻度は上がり、目の前でガボッと海面を割ってベイトを襲っている。

磯竿の道糸にジグを結びつけてキャストして見たが、掛かる事はなかった。
掛かったとしても、捕れる筈も無いラインの太さではあったが、指を咥えて見ているのも悔しいではないか。

上物の撒餌はまだ余っていたので撒いて見るとまたクロが集まって来た。
朝と同じ状況である。いつ消えてしまうかも分からないので大急ぎで仕掛けを作り直す。

やはり、このクロを食わすのは難しい。付け餌もかじらないのだ。

やっと食った1枚は竿一本の固定で、撒餌とお魚の集まるタイミングが上手くあった時であった。

鋭い動きで楽しませてくれたのは35cmほどのオナガである。

クロ釣りの間にも青物は撒餌に集まったベイトを襲いに瀬際までやって来た。

ドッカン!ドッカン!ドッカン!!

空爆を受けたかのように直ぐ足元で海面が爆発していた。

こんな壮観な光景は初めてだった。見ているだけで興奮してしまう。

今回は釣れなかったが気分のいい釣行だった。

※これからは青物ロッドを竿袋から外す事はないだろう。

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