磯の童子

2015 磯釣行記
平成27年5月2,3日

No.6 GW宇治群島遠征

GO君のお誘いでシマノ軍団のGW遠征に同行させて頂く事になった。
宇治群島である。
何度か計画はあったが、私が参加と決めた時はすべて時化で中止になっている。
あまり期待せずに準備しましょうかね。

当地からは9人の参加で、内、底物は私を含め6人である。

石鯛仕掛けを大量に巻き、夜オナガ用に電気ウキを新調し、オナガバリの結び方を練習しておく。
何しろ10号ハリスなので、上手く結ばなければハリがすっぽ抜けてしまうのだ。
『内掛けクロス結び』なる結び方を完成させたが、なぜか教材の完成図と微妙に見栄えが違う。どこか間違っている気がするが、強く結べているのでいい事にしよう。

3日前に計画通りの出港が決まる。2日午前1時出港〜3日午前10時納竿である。

高野釣具店で赤貝とシラガウニを購入、私はケチってガンガゼなしである。


宇治群島の夜明け  

北部の磯から瀬付けしていく。
我がグループで、残るは我々3人となった。

夜明けは近い。船は鮫島を目指しているようだ。底物3人組が乗れそうな所と言えば、ヒナダンではないだろうか?

瀬上がりの一服

航空写真を確認して、当番瀬の鮫島ならヒナダンが良かろうと話していたので、期待は膨らむ。

予想通り、鮫島のヒナダンに瀬上がりを終えると丁度、日の出だった。

喫煙者は、まずは一服。

いい天気になりそうだ。

私の釣り座

アンカーボルトだらけの釣り座にピトンを打った。 

赤貝を剥き、数珠掛けにして第1投。

20M付近に落としてみる。 

アタリなく餌が消えてしまった。

次は注意深くラインを張りながら仕掛け落とすと、着底前から小さなアタリがある。
餌取りのアタリの様だ。

S君の釣り座

※私の左手はS君。

餌をシラガウニの芯に換えると餌は全く取られない。

ウニ餌を装着して投入後、竿受けに竿を預けて赤貝を剥き、溜まった所で餌を赤貝に換える。

これを繰り返す内に、今日は赤貝を剥きにここへ来たのだと悟る。

まあいいさ、これも釣りだ。

その後、赤貝さえも取られなくなった。

F君の釣り座

※右手は度々ネタを提供してくれるF君。
今回のネタは笑い事ではなかったが、見事復活したので少しだけ触れておこう。

昼食の後、嘔吐に下痢と言うから食あたりの症状である。

夜釣りの瀬替わりは4時だった。船で休むか瀬で休むか考えた末、瀬で休む事となった。
瀬替わり後、直ぐにマットの上に横たわる。時々発する苦しげな溜息で、息がある事を確認出来た。

夜釣りポイント

瀬替わり後、S君はイワシ餌を付けて底物釣りを始めた。1投目から『アカハタ(?)』を怒涛の3連発。

私はルアーロッドを出して、ソフトルアーを引いていたが、S君の勢いにソフトルアーをキビナゴに換えた。

その頃にはハタのアタリは途絶えたらしい。

私のキビナゴ餌は触られない。

日暮れ

夜釣りの準備を始める。

瀬を見て回り、釣り易い場所を探す。

結局、ワンド奥側の狭いが平らな足場を釣り座と決めた。

目の前には少し瀬が張り出しているので、その瀬の左にポイントを作り、大物が釣れれば取り込みは左下の足場に移動する事にする。 面倒だがタモ網が届くのはココしかないだろう。

釣り座から取り込み場所までの移動をシュミレーションしておく。

19:40。電気ウキが凄いスピードで沈んだ。条件反射のアワセが決まる。

「キターーーーーーーッ、ヤッターーーーーッ、オナガじゃー」、心の叫びである。
「オナガじゃ、絶対オナガじゃあ」、願いでもある。

計算通りの場所に浮かせる事に成功した。

右手にタモを持ってみた。左手には竿を持っているので両手がふさがった。
左手を空けて、岩に手を掛けないと移動は不可能だと気付いた。

竿とタモを右手に持って、左手で岩場の手掛かりを探りながら取り込み場所に移動した。ライトなしで勘で掬うと一発でタモ入れ成功だ。

3ちゃん

 

あ、あれえ?サンちゃんか。

サンノジが居るなら、オナガも来るだろ。

撒き餌は効いているから大丈夫。

釣りはポジティブでなければならない。

 

20:40。左流れが強くなっていた。

左に流れると電気ウキが岩陰に隠れて見づらくなる。
体を前傾して覗き込むように見ていると、ウキがボンヤリと少し沈んで止まっている。 聞く様にラインを張ると、一気に走った。

「キターーーーーーーッ、ヤッターーーーーッ、これはオナガじゃー」、心の叫びである。
「オナガじゃ、今度こそオナガじゃあ」、願いでもある。

張り出した瀬の左側に強烈なパワーで潜られて伸され気味になるが、強引に竿を起こしながらラインを巻き取る。

お?これは底物の竿使い。そう言えば、この4号モンスターロッドでお魚を掛けたのは初めてだった。
ロッドパワーと安物4000番リールは余裕で力の勝負を征する事が出来た。

左側の例の位置に浮かせる事に成功する。

そして先程の様に、右手に竿とタモを持って取り込み用の足場に移動して来た。タモを伸ばして掬おうとするが、これが入らない。 仕方が無いのでキャップランプを点ける事にしよう。

あらら、今は左手に竿を持ち、右手には伸ばしたタモを持っている。さて、どうやってキャップランプのスイッチを押すのだ?
タモを岩場に立掛けてみるが、滑り落ちそうで手を離せない。右ひざを高く上げて、深い角度となった股関節にタモの柄を預ける事で右手を空けスイッチを入れる事が出来た。(映画ベストキッドの『鶴の舞』の様な体勢)

お魚を照らす。おっ、オナガっぽい体形、まだ確信は持てない。タモ入れは上手く行った。たぐるタモの柄の重い事、自然に笑みが出てしまう。

60

手元まで寄せて改めて魚体を確認する。

おお〜っ、本当にオナガじゃ。
ロクマルいったんちゃうか。

平らな所まで持って行って採寸する。

タモ枠は大型用に55cmを使用している。

計測の結果62cmだった。(現認者S君)
自己記録更新だ。

62オナガ

ドンゴロスにお魚を突っ込んで、海水をかけてから釣りを再開するが、潮行きが変わり、ついに潮は止まってしまった。これは休憩するのが得策だろう。

マットを広げて横になった。

顔に雨粒を感じて目が覚めた。少しは寝たのだろうか。雨の中、寝ておれないので、濡らしたくない物は片付けてから釣りを再開する。

ダウンしていたF君が復活して、彼も釣りの準備を開始している。どうなる事かと思ったが、無事生還である。

マツカサ

右手彼方に漂っていたF君の電気ウキが、勢い良く沈むのが見えた。

ウキの動きを見ると大物だとわかる。手助けに行こうと岩場を越えてF君の元へ行くとすでにお魚は岩場に横たわっていた。
立派なオナガである。(私のより小さいが^^)

海は時化始めていた。これはマズイと早めに片付けていると『第三海交』がやって来て、「帰りましょー」。

しゅーりょー。午前4時の事であった。


宇治の底物はまだ早い感じでした。らしいアタリは2回くらい、アタリは単発でした。

上物も余り活性が無いようでした。クチブトはほとんど釣れておらず、オナガも少々だったようです。

ムラが多いのが5月で、山より谷が深いのもこの季節の特徴ですから、こんなんもんですね。私は一匹でも釣れたので満足です。

南西諸島瀬渡し  第三海交(竹下船長)
連絡先 船長直通 090-3328-6620

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