磯の童子

2006 磯上物釣行記
平成18年2月25日

予報は正しかった・・・

 約一ヶ月ぶりの釣行なのである。

ところが大分県南部の天気予報は波高1.5mのち3m。
三つもの天気予報サイトで確認した。当然全部同じです。

いつ頃3mなるのかが問題なのである。
ん〜〜〜〜〜〜、わしらが帰ってからじゃ。GO!!

今回は「のんべS氏」のワンボックスで「業師S君」「わし」「サンバO君」と拾って頂き、9時過ぎ出発。 いつもの様に三平戸次店でお魚の餌、コンビニで人間様の餌を調達して午前2時前には小浦港に到着した。

ラーメンを食って一時の休憩の後、長伸丸に荷を積み込む。
我々の他は3人組とあと一人とお客さんは少ない。あの予報を見れば賢い釣り人は来んわなぁ〜。

定刻の午前3時に出港し、『サザエバエ』スレスレのインコースを押さえ、半島方向に走る。船長と相談してシケ初めても安全な足場の高い所に行く事に決めていた。

で、着いた所は・・・「どこだっけ?」。まっ、いいや。のんべさんと業師さんに上礁してもらう。

どどどっとバックしてどどどっと前進したら『カイドクの中』に着いた。ん?って事はさっきの瀬『汐吹』じゃん。 ああ〜〜ん、半島周りで唯一上礁した事のない瀬。行きたかったよぅ〜〜。

ここ、『カイドクの中』は当番瀬『カイドクの鼻』の隣に位置し、沖合いにある瀬が波よけとなり安全な釣り場である。しかし、ウネリが強くなるとその沖の瀬で砕けた波がサラシとなり足元まで押し寄せる為、海中の流れと表層の流れが複雑に絡み合い非常に釣り辛い状況と成る。

つまり、波が出る前に釣っちゃわなきゃって、釣り場なのである。私自身、過去の上礁ではボーズもないが大釣りもなく、あまりいい印象を持っていない。

さっそくエギングロッドを振る。で、30分で諦めが着いたので、ウィスキーを垂らしたホットなコーヒーをゆっくり飲み干すとネックウォーマーを鼻までずり上げ、横になる。

満天の星。星をじっと見詰めていると今まで見えなかった周辺の小さな星まで見えてくる。星はどんどん増え続け、星空が覆い被さって来るような錯覚に陥ってちょっと息苦しくなった。ネックウォーマーを瞼まで上げて暫しまどろむ。

東の空が白み始めていた。少し早いがジッとして居れない寒さに腰を上げ準備を始める。
風はあるものの釣りの邪魔に成るほどでもない、波も普通で本当に時化るの?

仕掛け

こんな仕掛けを作ってみた。
某釣具店お正月企画『ウキの掴み取り』で取った、グレックスの0号ウキ。
釣研のフカセウキゴムと潮受けウキゴムを上下、逆にセット。
下にはキザクラのJクッション水中。なんともこだわりの無い仕掛けか。

自分なりの解釈でこんな選択、セッティングとなった。

釣座

右の一段高い所に釣座を構えた。左はサンバ君。
遠景に横島が見える。
基本的にずぅーっと右方向の流れだが、右側に突き出した『カイドクの鼻』、左沖の『カイドクの平瀬』が大きく流れに影響し、読みづらい潮となる。

上げ潮が残る朝一は感じの良い潮だった。

まずは足元に多目の撒き餌を打って仕掛けを竿先に入れる。仕掛けの落ち具合を見てみると、風が思ったほど強くない事もあって計算より少し早めだが、ブレーキを掛けながら送り込めば丁度良くなると判断してこのままで続行。

足元から左沖に向かって流れたウキはゆっくりと弧を描きながら右に向きを変える。ええ流れじゃ。

次の一投でやや沖目に仕掛けを入れると今度は一旦右に流れ、時計回りに円を描く。なんじゃ、こりゃ。

海面の変化を見ながら投入ポイントを探す。やや左沖に遠投して仕掛けをピンと伸ばす。おいしそうな流れに収まった仕掛けは2本弱位入ったところで、アタリを捉える、大きくアワセを入れるとズシンと・・・来ない??空振りだ。 次の一投でも全く、同じコース、同じアタリ方でスカを食らってしまった。棚グレ(ハリ)の塗装に変化は見られないのでキタマクラの仕業ではない。アワセのタイミングを変えて見よう。

数投後、右方向に流れた所でウキが僅かに変化を見せる。しばらくラインを張った状態で待っていると「コツコツッ」、合わせると一瞬、乗ったがまた外れてしまった。むむぅ〜〜。根性悪いやっちゃ。

次は竿を叩くアタリにもラインを張ったまま待ち続け、竿先を引き込んだ所で合わせてみると掛かった。
中々の重量感にニンマリ。竿先まで寄せた所で抵抗しやがった。そんなんじゃ眉も動かんわいと余裕で浮かせる。40cmは超えている。んで、肥えてる。珍しく一発で玉網入れ成功、おや?45cmあるかな?

7:10 クロ

でっぷりと肥えた奴。

横たわるとスペルマを噴出した。

もったいない。もったいない。

ほんの少し、うしろめたい。

・・・・と思いながらも

よっしゃ!今からじゃ!

同じパターンでイサキと足裏クロを釣ったが、潮変わりを迎えると次第に仕掛けは右手前に押し付けられ始めた。沖目で投入ポイントを色々変えながら探って行くがポイントを見つけられず、大きく方向転換してみる。

竿先に仕掛けを置くと瀬際を右に流れ『カイドクの鼻』との境界の割れからでるサラシの乱流に巻かれウキは沈み始める。その位置で仕掛けを止めてジッと待つ。ジッと待つ。なおも待つ。「コツン」・・・・「グイ〜〜ン」。こんなパターンでポツポツとアタリを拾い、数枚ものにした。

その間、見回り便が来て「ウネリが入り出したから、3時より早ようなるかも知れんよ〜〜。」と言っていた。あはっ、ヤッパねぇ。朝のスカが痛かったな。

10時を過ぎる頃にはウネリは高くなり、沖の瀬からサラシが押し寄せいよいよ釣り辛くなって来た。沖からの潮の勢いが強くなりウキは瀬の鼻先を回り込んで割れの奥に入って行ってしまう。その内、ラインが足元の壁に絡んで仕掛け一式失ってしまった。

メシじゃ、メシじゃ。パンを頬張りながら隣の『カイドクの鼻』の釣りを眺めていると、足元付近まで波が這い上がり、そう長くは持つまい。と思っている内に道具を片付け始めた。『汐吹』の業師君に「もうすぐ回収になるかもよ。」と連絡を入れる、ついでに釣果を聞いて見るとのんべさんがクロ一枚との事。う〜む、下げ潮だけじゃ、厳しかったかな。

11時過ぎ、いつ回収に来ても良い様、釣具以外の道具を片付け、仕掛けを作り直した。
・・・・・そしたら船が来た。

ああ〜〜あ、てっしゅ〜、しゅうりょー。

長伸丸

米水津・小浦港

長伸丸

0972-35-6735

帰宅後の採寸で最大は43p、他は30cm以下4枚程とイサキ35cm1匹でした。
やっぱ、半島は上げ潮だよな〜。と言い訳でした。

最近、クロは「しゃぶしゃぶ」で頂いてます。これ、最高!!

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