渓の童子

2016 渓流釣行記

平成28年6月25日 高津川本流

大増水の本流に奴はいた

二日前に降った大雨による水は、まだ引かないのは分かっている。こんな条件だからこそ鮎釣り師はいないだろう。 場所を選べば何とか釣りは出来るのではないだろうか。本流の大淵と小沢の上の方に狙いを定めて遅い出発をしたのだった。  

20分走った所でカメラを忘れた事に気付いた。携帯で撮ればいいさ。替えが利く忘れ物で良かった。と思った時に替えの利かない忘れ物がある事に気付いた。

取りに戻ろう。ウェーディングシューズは必要だ。


1時間無駄にしてしまったが、急ぐ事はない。峠道は大雨による落石等が心配なので9号線を利用する。到着は12時位になるだろう。

食料を調達しようと、遠回りして道の駅に寄ってみると自販機のラーメンがあった。

最近のヒットである。

このチャーシューが美味いんだ。

いらぬお世話だが、うどんよりラーメンをお薦めしておく。

押し寿司も結構いける。

食い過ぎて動く気を無くしてしまう。

時間がないから動かんと。

この付近で一番大きくて流れが緩い淵に行ってみた。

着替えを済ませ、降りてビックリ。思った以上に水が多い。

平水より1m位高いんではないだろうか。濁りはないのでいいポイントがあればイケルかも知れない。

ここで新入荷ミノーのテストをしてみる。新ミノーはダウンクロスに引く事が多い本流では使えそうにない。

いくつかの淵に寄って見たが、普段穏やかな淵も今日は白泡に覆われて近寄れなかった。 竿を出せたのは一ヶ所のみで、いいポイントに見えたが反応は全くなかった。

どこへ行くか悩みながら上流へ車を走らせていると某淵でフライマン発見、ここは釣りになる様だ。 少し上流の大淵に下りてみた。最下流部を足場にすれば白泡が切れ、底に変化があるポイントを攻められそうだ。

対岸の突き出た岩場の巻込み付近に一投目。次はそのやや下流の反転流の境界辺りにキャスト。

緩流から急流に入り流芯を出た所で、ギラッ!!グイン!ジィィィーーー。
デカイ!反転の銀色の太さに驚き、竿に伝わる重量感に震えた。(慌てるな、慎重に行こう。)

お魚について葦の際を足先で探り探り下って行き、葦の群生に切れ目を見つけて足を止めた。その間もドラグを鳴らしながらもハンドル回し続けている。 お魚は一向に浮く気配はなく中層をゆっくりと魚体をくねらせていた。 斜め下流に伸びるラインを横切るように葦の水中茎が伸びており気になるが、これより下流に行くのは危険と判断して、ここで勝負する事にする。

(それにしてもナンだこの重量感。)(まさか巨ウグイ?)(いやいや、あの澄み切ったギンピカは絶対ヤマメだ。)いろいろヨギルのである。

例の水中の茎の向こう側に銀色の魚体が見えてきた。さあ上手く茎を交わせるか。 茎の真下まで来た所でユックリ竿をあおって見ると抵抗があるような、ないような。(水の抵抗か?)(おっ?)茎のこちらまで来ているようだ。 ここで初めてネットを抜いてから一気に浮かせて掬い取った。

デカイ、オモイ。(何この体高。スゲー、ヤッタゾーーーー!)

完璧な魚体だった。
淡いピンクに輝く銀鱗が見事だ。  

こんなのが居たんだ。そりゃあ、釣れないだけで居るのは居るよな。

それがここ?今日だけ?この淵では泣き尺が最高だった気がするが・・・。

ひとしきり写真を撮ってから、次を狙う。

同じポイントやや下に2投。  

緩流から急流に入る直前に、ガツッ、ジィーーーー。またキタよ。

コイツはいつもの本流ヤマメらしい小気味良いヒキである。

方向を変えながら突進を繰り返してから、トルネード。

お魚が見えて来た。パー付尺であった。いいお魚だが、さっきのアレのせいでショボく感じてしまう。

上が32cm、下が36cm。もう少し大きくなってから、また釣っちゃるけえの。  



その後周辺の淵を探ってみるも、水が多過ぎて足場の確保難しく早々とあきらめました。
最後にもう一度、釣ったポイントに戻ってやってみると、1バラシ。多分大きくないと思います。 

あそこだけ反応があったのは何故だろう?
まだ本流イケルのかな?チャンスがあれば、また狙ってみます。

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